12月は防災強化月間 — 冬に備えるための視点と、徳島市が取り組むべき課題**
- 祐一郎 石部
- 2025年12月1日
- 読了時間: 4分
■ はじめに
12月を迎え、冬の厳しさが本格化する季節になりました。南海トラフ巨大地震の発生が懸念される徳島市にとって、冬はとりわけ災害リスクが高まる時期です。
停電、水道管の凍結、暖房器具による火災、寒冷下の避難生活——これらは、災害時に市民の命を大きく左右する重大な要素です。
さらに、日本の地震史を振り返ると、大規模地震が冬期に発生する例が少なくないことも重要な視点です。

2024年 能登半島地震(1月1日)
1995年 阪神・淡路大震災(1月17日)
1946年 昭和南海地震(12月21日)
2011年 東日本大震災(3月11日:厳冬期の終わり)
もちろん地震は季節を問いません。しかし専門家は、
「夏・冬の極端な季節に災害が発生すると、被害が拡大しやすい」
と指摘しています。特に冬の避難生活は体力を奪われやすく、命に関わる影響が大きくなります。
私はこれまで一貫して「防災力の強化」を市政の最重要テーマとして取り組んでまいりました。
その立場から、12月を改めて「防災強化月間」と位置づけ、市民の皆様にお伝えしたいことをまとめました。
■ 1.冬に潜む災害リスク
冬は災害時の被害が増大する要因が多くあります。
● 夜間の停電が命に直結する
寒冷下で長時間の停電が発生した場合、特に高齢者は低体温症の危険性が高まります。
● 水道管の凍結は断水につながる
凍結により破裂した場合、復旧に時間を要し、生活が大きく制限されます。
● 暖房器具による火災の増加
冬は家庭内火災が増える季節であり、災害と重なることで被害が拡大します。
● 強風被害の増加
冬季は強風が発生しやすく、屋根瓦・外壁の破損など、家屋被害が増える傾向があります。
「寒さ × 災害」——この組み合わせこそが冬の最大のリスクです。
■ 2.ご家庭でできる防災点検


冬の災害リスクに備えるため、以下の点検は“10分”で可能です。
● 防災用品の備蓄
懐中電灯・電池
毛布・カイロ
非常食(3日〜7日分)
飲料水(1人1日3L × 家族人数)
● 電源・通信対策

モバイルバッテリーの充電
カセットガスの準備
家族の連絡方法・集合場所の確認
スマホの緊急速報設定
● 暖の確保
停電時でも使用できる暖房手段
窓・床の冷気対策(断熱材・カーテン等)
● 避難の準備
最寄りの避難所の確認
避難ルートの確認
ペット同行避難の準備
● 家屋の安全
家具の固定
ブレーカーの位置確認
水道管の凍結対策
古い家屋・空き家の耐震相談
■ 3.徳島市の現状と課題
徳島市の防災力は着実に向上してきましたが、依然として多くの課題があります。


● 老朽化する公共施設(例:中央卸売市場等)
耐震化が進む一方で、老朽化により災害時の利用に課題が残ります。
● 避難所の電源・水の確保
停電時の電源確保、給水体制には改善の余地があります。
● 津波リスクへの備え
マリンピア沖洲周辺では、津波来襲リスクを十分に考慮した計画が不可欠です。
● 旧耐震木造住宅(空き家)の倒壊危険
空き家の耐震性は地域全体の安全に直結する問題です。
私は議会で、「避難所機能の強化」「備蓄計画の再点検」「地震・津波の複合災害対策」を繰り返し求めてきましたが、まだ改善の余地が大きく残っています。
■ 4.市として進めるべき今後の施策
私が特に重要と考える取り組みは以下のとおりです。
耐震性貯水槽の拡充
軟弱地盤での一般廃棄物中間処理施設建設の早期見直し
空き家など旧耐震木造建築の倒壊対策(固定資産税10年据え置き制度等)
全避難所への非常用電源(蓄電池・太陽光等)の整備
要支援者支援計画の刷新
防災DX(避難所管理のデジタル化・情報共有の高度化)
地域防災リーダー育成
避難路・橋梁・庁舎の安全性再評価
■ 5.新しい防災の考え方:「平時に使え、有事に役立つ」
近年の防災の潮流は、「平時の日常生活でも活用でき、有事にはそのまま避難所機能として活躍する」という“デュアルユース防災”です。
その具体例が、
● 移動型ランドリー(災害対応型コインランドリー)
平時:市内でコインランドリーとして使用
有事:避難所で洗濯サービスを提供
避難生活の最大のストレスである衣類・寝具の衛生問題を大幅に改善でき、災害後の公衆衛生を守る非常に有効な仕組みです。

徳島市においても、平時の利便性 × 有事の即応性を兼ね備えた防災インフラ整備を進めるべきだと考えています。
■ おわりに
12月は一年の締めくくりであると同時に、自分や家族を守るための“備え”を見直す最適な時期です。
私は、徳島市の防災力を高め、市民の命を守るため、これからも議会の場で取り組みを進めてまいります。
どうか皆さまも、今一度ご家庭の備えをご確認ください。


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