南海トラフ津波被害想定の大幅見直しを受けて
- 祐一郎 石部
- 2025年12月24日
- 読了時間: 3分
― 徳島市が本気で進めるべき防災整備と市民一人ひとりの備え ―
本日付の 徳島新聞 において、南海トラフ巨大地震に伴う津波被害想定が見直さ
れ、徳島県内の想定死者数が約4.1万人増加したことが報じられました。

この数字は、決して不安を煽るためのものではありません。高齢化の進行、夜間・冬季の発災想定、避難行動の遅れなど、これまで十分に織り込まれていなかった現実を直視した結果です。
言い換えれば、「正しい対策を取らなければ、確実に多くの命が失われる」という、極めて重い警鐘だと受け止めるべきです。
防災は党派を超えた最優先課題
防災は、特定の政党や立場の問題ではありません。
一人でも多くの命を守るために何をなすべきかが問われています。
徳島市議会議員として、私はこの被害想定を「避けられない前提」ではなく、
「今ならまだ変えられる未来」として捉えています。
徳島市として重視すべき防災整備の方向性
① 臨海地区における津波避難タワーの計画的整備
徳島市の臨海部には、住宅地や事業所が集積しています。

徒歩避難だけでは時間的に間に合わない地域も現実に存在します。
そのため、
徒歩圏内で到達できる津波避難タワー
民間ビルとの垂直避難協定
を組み合わせ、「確実に命を守る避難環境」を整備していく必要があります。
② 老朽化した徳島市中央卸売市場の近代的改修

徳島市中央卸売市場は、老朽化が進むと同時に、災害時には食料供給を支える極めて重要な拠点です。
耐震・耐津波性能を高めるだけでなく、
災害時にも機能を維持できる施設構造
防災拠点としての役割を持たせた近代改修
を進めることが、市民の命と生活を守ることにつながります。
③ ごみ焼却施設(一般廃棄物処理施設)の内陸部整備の検討

災害時にごみ処理が滞ると、衛生環境の悪化や二次災害を引き起こします。
津波リスクの高い臨海部に依存する現在の配置を見直し、より安全性の高い内陸部での整備・再配置を防災の観点から慎重に検討すべき段階に来ています。
④ 公共防災マリーナの整備 ―「減災」の視点

公共防災マリーナは、
発災直後の海上からの救助
物資輸送
情報連絡
といった役割を担う防災拠点であると同時に、もう一つ重要な役割があります。
それは、河川内に係留されている船舶を整理・集約し、津波発生時に船舶が漂流・衝突することで生じる二次被害を抑制することです。
平時は利便性とにぎわいを生み、有事には被害そのものを減らす
「使われる防災インフラ」「減災型インフラ」
として、公共防災マリーナの整備は重要な意味を持ちます。
行政だけでは命は守れない ― 市民一人ひとりの「自助」
どれだけ防災施設を整備しても、最後に命を分けるのは一人ひとりの行動です。
市民の皆さまに、今すぐ取り組んでいただきたいこととして
自宅・職場から最も近い避難場所と避難経路の確認
強い揺れを感じたら情報を待たず、すぐ逃げる判断
最低3日分の水・食料・常備薬の備蓄
夜間・冬季を想定した懐中電灯・防寒具の準備
家族や地域での避難ルールの事前共有

これらは、特別なことではありません。「備える文化」を日常にすることが、命を守ります。
おわりに ― 数字を行動に変える政治へ
今回示された被害想定は、恐怖を与えるための数字ではありません。
今、行動すれば未来は変えられる
そのことを示した、重いメッセージです。
防災は最大の福祉であり、最大の都市政策です。
徳島市議会議員として、党派を超え、現実に即した防災整備と意識改革に取り組んでまいります。


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